良い接着設計をするためには、接着剤の長所・短所を知ることが大切で、接着剤は他の接合方法(リベット、ビス釘打ち、溶接など)と比べて次のような長短所があります。
良い点 |
悪い点 |
- せん断強さが大きい
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疲労に強い
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水や空気のシールができる
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複合材料でも接合できる
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広い面や薄い板でも接着できる
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生産速度が速い
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応力集中が起こらない
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外観、美観を損なわない
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- 一般的にはく離に弱い
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点接合ができない(面積が必要)
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耐熱性に限度がある
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簡単にはがすことができない
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圧締時間を必要とする場合が多い
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よい接合と悪い接合
良い接合をするためのチェックポイント(図15〜20)
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接着面積を充分大きくとり、狭い面積のつきつけ接合は避けます。
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重ねつぎ設計では、板の端を斜めにそいだ方が良く接合します。
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二重重ねつぎは、一重よりはく離力が働きにくくなります。
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応力のかかる方向を考えます。
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はく離力がかかりにくいようにしてください。
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接着層の厚さはできるだけ薄く、均一にしてください。
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欠膠(塗布量不足)は避けてください。塗布量の増加又は両面塗布が望まれます。
(ゴム系接着剤は必ず両面塗布をしてください。)
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